噛み付くことはあっても噛み合いません。

IHはおぼっちゃん育ちだ。
妻とふたりの子持ちになっても数人の部下を持つようになっても
「温室から来ました」という顔でのほほんとしている。
そのIHから用事を頼まれた。
「じゃ、３つ、お願いします。」と示す彼の指は４本立っている。
指に視線をやりながら「３つでいいんですよね？」と確認すると
彼ははじめて指が４本なことに気付き自分で驚いている。
やはりそこは「おぼっちゃん」のこと
ティーカップを持つときの小指を立てる癖が出たのだろう。

上流階級　某月某日

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