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陽炎稲妻水の月。 [愚]

Saturday , 16th October 2010  gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

帰宅してみるとどこもかしこも疲労していることに気付く。
一歩足を踏み出すたび心と身体に痛みが走る。
終わったこと、続くこと、新たに始まること様々あるが
何にしても今は少し休息が要る。

出かけるときは同居人父が死ぬとは思っていなかった。
悪いことを考えるとそれが現実となりそうで怖かった。
どうにかなる、大丈夫と思い込むよう信じるよう努めた。
切迫した状況にあると分かっていたが
それで直面した現実の痛手が小さく済む訳ではなかった。

寄り添う花。

荷解きしたなら
同居人父がかつて使っていた双眼鏡が出て来る筈だ。
同居人母、同居人兄弟たちに言って私物とした。
革製の容れ物に入ったそれは過去の実用品である。
「大切に使ってくれるなら、どうぞ」と言われたが
どれだけツマミを調節しても映し出される景色は
ぼんやり歪みゆらゆら揺れる。
大切にしますが使うのは無理です。
そんな返答も無粋極まりなく
私はただ礼を言って双眼鏡を新聞紙で包み荷へ詰めた。

私が持って帰らなければ箪笥の上で埃を被るだけであるが
持ち帰ったからと言って特別な用途はない。
だが何故か知らぬが私の傍が適所、そう信じている。
休息が要る。荷解きには今少し時間がかかる。 2011-08-13 21:05 更新

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