夜九時のパリパリ餃子流星群

Wednesday, 10th June 2020

暑さを避け早起きして散歩するつもりが起きられなかった。8時半を過ぎてからプラスティックゴミをゴミ集積所へ捨てるついでにというような短い散歩をした。
帰宅して、9時前、犬に鶏胸肉と豚肉と南瓜と小松菜に魚ベースのドッグフードをあげた。11時頃、豚肉と茄子と紫玉葱ともち麦ごはんへケチャップと中濃ソースを混ぜた焼き飯を食べ、青いコップで豆乳を飲んだ。
随分前にカゴメ提供のテレビ番組か何かでケチャップはリコピンが摂れ塩分が少なめで身体によい感じであると言っていた記憶があって、怪しい気はするけれど、ときに信じた振りでケチャップを使う。
塩胡椒で炒めたあと仕上げに醤油が美味しい焼き飯だが、茄子の水分とは合わない。そういうときにケチャップを使う。ぼたっともたついても諦めがつく。使い終えた中華鍋を洗うとき、全くのところ焼き飯ではないなと思ったりはしても。

正午前にだいぶ暑く、部屋の空気を冷やす機械の電源を入れた。エアコンをつけたという意味だが、エアコンという言葉が好きになれない。冷房と言えばよかったかと思って、部屋を冷やすなら房冷ではとも思う。冷房だと冷えた部屋にならないかしら。ならないから冷房に落ち着いているのでしょうね。噴水と言って、噴く水のことでなく、水を噴く装置を指すように。
だいぶ暑くと書いたのは、大分をいつも｢おおいた｣と一旦読んでしまうから。掃除がおおいた進んだ、え、ああだいぶか。おおいた慣れて、え、ああだいぶか。の繰り返し。大分に無関係でこうなのだから大分県のひとは大変ではと思い、県民だからこそヒヨコの性別を見分ける名人のように一瞬で解るのかもと素人考え。

正午を過ぎて風が強い。犬が接近者発見と吠え、宅配便が届いたことに気付く。急いで受け取りに出たが不在票が残され配達のひとの姿はなかった。電話をして再配達を頼む。
こういうことに相性があるか判らぬが同じ会社の別のひとの配達では毎回すんなり受け取ることが出来るのに、このひとのときは大抵再配達になってしまう。留守のときはともかく、家にいても。ピンポンダッシュの逃げ足。
どうにも縁がなく、すれ違い続きのこのひとの家が、何故か肉眼で楽に見える近さにあって、不在票を片手に玄関先でじっとその家を見てしまう。目から外壁を破壊しかねぬ光線を放ちながら。多分こちらがお手数をおかけしているのだろうけれど。

夕方、散歩の途中でPさんの宇宙船にアブダクションされ、川辺の広場へ行く。土や草の感触に犬が楽しげで、15分くらい小走りしたり歩いたり草を食んだり下手くそバーベキューの焦げ臭い煙を頭から浴びたりした。

帰途、何もする気が起こらないと言うPさんの夕食を買いに弁当屋へ行く。ひねは食べるものがあるのかと聞かれ、あると答えたところ、買ってあげるとのこと。大抵こうです。問答の空しさ。
誘ったひとが払う感じは一応あって、でも私はスパゲッティやパンを納豆とか胡麻とか油揚げとかで食べる日が続いても割と平気で、同居人の作る餃子が一番のご馳走だったりもして、外食中食をそうは食べたくなりませんの。なので、誘われるばかりで、奢られてばかり。無職の私に楽しみを分けるというお気持ちもあるとは思う。でも、断る自由は欲しい。
親切を有り難く思うけれど、だから全て受けなさいというのは乱暴で、チョコレートは貰うけど酒煙草セロリは要らないとか、今日はグミ以外食べたくないとか、昨夜蒸した南瓜があるとか、気まぐれや都合も基本的人権と認めてください。お願いします。

弁当屋へ着くとPさんは、ひねが買ってきてと言う。理由を聞くと駐車に時間がかかるとか言っていたけど、日曜日に行ったところへ水曜日にまた行くのが嫌なのではと思う。コンビニエンスストアなどでも毎回同じ店というのを嫌い、数店舗を順繰りに行くようなひとなので。
理由がどうあれ弁当を買うなどお安い御用なので買って来る。唐揚げ弁当をふたつ買って帰り、Pさんの駐車場で弁当を分け、それぞれに帰宅したのが18時半頃だった。

犬の手足を拭いて毛繕いをして、19時頃に夕食。犬には朝と同じものをあげた。私は唐揚げ弁当と蒸し南瓜を食べ、炭色のコップで豆乳を飲んだ。南瓜と豆乳は美味しかった。弁当は少し冷めていて、唐揚げとごはんは心持ち水分を吸い日曜日よりは落ちるものの概ね美味しく、梅干しと漬物は中の下で、高野豆腐とひじきの煮付けは不味かった。
まるで日曜日の再放送だけれど、ちょっと違うのは私が買った弁当だということ。買ってきてと言って、Pさんはお金を渡さなかったし、私もくださいと言わなかった。唐揚げを食べながら、Pさんはいつも通り私に弁当を買ってあげたと思っているんだろうなと思う。単なる予想だけど。という訳で弁当代に1100円使った。

ペットボトルや紙などの資源ゴミ、壊れた鍋や傘などの不燃ゴミは隔週であるのに、プラスティックゴミは毎週の収集で釣り合いが悪いと言うひとがいたが、弁当を買うとプラスティックゴミがたくさん出て、この町には弁当を買うひとが多い、そういうことではと思う。
マスクのことを見てしまうと、やらぬよりやるのがよいとは言い切れず、レジ袋削減が効果的なのかわからない。多くのひとが、ゆっくり暮らせるようになり、調味料や飲み物や食べ物や洗剤などの日用品を持参の瓶や曲げわっぱへ詰める、そんなことでもないとなかなか好転せぬように思う。

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