ロスタイム

寝過ごした。
目覚めたのは疾うに受付を済ませ待合室にいるべき時間だ。
数分で身支度を済ませクルマに乗り込む。
起きてから十九分後の病院到着(08:27 a.m.)はこれまでの最短記録である。
が、ドクタ二人の診察を受ける調整で
順番飛ばしという特別優遇措置を施される身であれば喜んでいる場合ではない。
恐縮するも目覚めた起きたと言いながら実は頭も体も殆ど覚醒しておらず
鏡には呆けた顔が映るばかりで申し訳なさが微塵もなかった。
事情を知るひとが見たならふてぶてしく思ったかもしれない。
病院には熊本から来たという患者がいた。
拙宅は関東圏にあり病院も同様である。
その時間その場所にいるということは驚異的偉業のように思う。
通院するつもりなら尚更スゴイと思うがそれを聞く時間はなかった。
聞いたのは空港の手荷物検査でライターが次々と三個出てきて
通過するのに三十分要したという話だ。
やはりスゴイか。

八日夜 / 晴れ

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