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全ての絵の具を混ぜてみる。 [愚]

Monday , 22 December 2008

時にブログを読んでいると「お食事中の方、ごめんなさい」などとあり、ひとによっては「食事中にブログを読むひとがいるのだろうか」と思うかも知れぬが、いないこともない。私の場合、瓦せんべいを夕餉になんてときにはバリボリしながらPCに向かうのである。もっと本格的なものであってもという器用で不作法なチャレンジャーがいても不思議ではない。

私は乳児から幼児期にかけて、何度も、これは死ぬかも知れぬから覚悟しろなどということを医者から言われた。言われたのは私ではなく、親である。そういうことは珍しくもないと思う。しかし両親に子は私と妹だけで、妹にそうしたことがなければ、両親にとって私は病弱である。今、思えば大してマズイ味でもなかったがサプリメントなどを摂らされ敵わんなと思っていた。

病気がちであれば家でおとなしく過ごすような気がするが、家でも外でも無茶をしていた。急な坂道の天辺から三輪車で交差点に突っ込むというような度胸試しなどにもよく加わった。三輪車を使うのはブレーキが付いておらず減速出来ぬからである。そうしたことを繰り返していたので、当然、怪我をすることもあった。

書棚の扉によじ上っていると、誤ってガラスを蹴破り、大きく尖った破片が腿に突き刺さった。書棚によじ上ることそのものが誤りではあるが。傷からはドクドクと溢れるように血が流れた。それを見た母親は慌てる様子もなく箪笥からタオルを出して止血し、刺さったガラスを抜いた。更に幾重かタオルを重ねると私を抱えて医者に連れて行く。

行ったのは小さな診療所で医者はひとりきりである。母親はまたも冷静に「この子は標準より体が小さく病弱である。ここには専門のひともいない。怪我以上のことがあっては困るので、治療は麻酔無しで行ってほしい」などと言うのである。話が妙な方向に進んでいる気がしながらも、私にはまともな意見を述べる余裕がなかった。治療の段階で絶叫したが、何故かそれは「ごめんなさい」とか「もうしません」なのである。

母親はテレビジョン画面のプロレスラが出血しても気を遠くするようなひとだったらしい。あの冷静さは何だったのだろう。母親とはそういうものということにしてもいいが母親とはそういうものということに関して欠落の多いひとだったのでどうかなという気もする。
The Uffington White Horse

コメント(2) 
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コメント 2

影斬

こんばんは。
私はラーメン食べながら、パソコンやってることよくありますよ。ディスプレイに飛ぶのね、困るのね、自分が。

子供が怪我をしたときなど、私の場合は最初に来る感情が、面倒だなぁ、です。ただ、これは子供がどうでもいいということではなくて、これから奥さんがこれを見てどんな反応をするのかを考えるときに、ぞっとするからです。

私などは、裸足でそこらじゅう駆け回っているようなガキンチョでしたから、怪我なんてツバつけときゃ直るというくらいにしか思いません。ただ、腿からドクドクだと、さすがに医者に連れてってこう言うでしょう。どうにかして。
ガキンチョにはこう言うでしょう。次は自分で医者に行ってもらう。恐いお父さんです。
by 影斬 (2008-12-24 00:34) 

hinemosu-bomb

影斬さん、こんにちは!
ラーメン?汁物じゃないですか!やはり、チャレンジャーっているんですね。
私は、お椀や丼を寝転がす癖があるのでディスプレイに飛ぶとかじゃ
済みません。すみません、ごめんなさい、もうしませんってなりそうです。

奥様は冷静かもしれないし、慌てるかもしれないし
影斬さんに八つ当たりするかも・・・。ちょっと、コワい気がします。
そう言えば、私がヘマをすると両親が話し合っていました。
誰の責任かみたいなことを。私の責任に決まっているのに。

コワいお父さん、いいですね。私の父もコワかったです。
頭蓋骨陥没をやらかしたときは、父が病院に運んでくれましたけど。
by hinemosu-bomb (2008-12-24 15:10) 

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