自己投影、自主上映。

Tuesday , 21st September 2010　　gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

動物園ではひとつの柵に
きりん、しまうま、だちょう、ぺりかんなどがいて
審判、警備員、手旗信号振りなどの手を借りず
事件、事故、紛争のない穏やかな暮らしぶりである。

ただ、一頭のしまうまだけは狭い囲いに隔離され
三しまうま身ほどの助走をつけては囲いに体当たり
あちこちに傷をつくり血を流している。
本当は届かぬ背中が激烈に痒いのか知らぬけれど
自分の居場所はここではないといった
抑えられぬ苛立ちのように見える。
どうにも、そのように見える。

少し離れた場所では
近々撒かれるドッグフウドを待ちわびた狼が
ありもしない腕時計を眺める体で
そわそわと愛らしく落ち着きをなくしていた。 2011-03-21 08:40 更新

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