背信ドッペルゲンガア。 [愚]
Wednesday , 29th September 2010 gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊
F野S一郎という大して口を利きもしなかった
小学校の同級生の名を何故今も憶えているかと言えば
F野の妹と私の妹もまた同級生だったからで
彼女らは「うちの兄は全裸にならねば用が足せぬ」というような
全くのところ他人に知らせる必要の無いことを取り上げ
情報交換していたのだった。
私のそれは極一時的かつ気の迷い的行動に過ぎず
靴下諸々若干の着衣があっても障害とはならず
全裸F野に比して深刻度が異なるように捉えてもいて
妹たちが勝手に親近感を抱き合うのは奇妙な感じだった。
全裸F野に対して「全裸にならねば用が足せぬ奴」と
自身のことはさて置き、距離を置いて見ていた。
その距離は狭まることなく見ず知らずのひととなった。
引っかかるのはそれだけのことで
私がF野S一郎を憶えているということは
似たような理由でF野S一郎が私を記憶している可能性が
無いとは言い切れぬ点だ。
どうでもいい。心底どうでもいい。理屈ではそうだが
しかし時に、釈然とせぬ感情が頭をもたげる。
見知らぬ場所で私の幻がたこ踊りでもするような。 2011-03-23 19:25 更新
F野S一郎という大して口を利きもしなかった
小学校の同級生の名を何故今も憶えているかと言えば
F野の妹と私の妹もまた同級生だったからで
彼女らは「うちの兄は全裸にならねば用が足せぬ」というような
全くのところ他人に知らせる必要の無いことを取り上げ
情報交換していたのだった。
私のそれは極一時的かつ気の迷い的行動に過ぎず
靴下諸々若干の着衣があっても障害とはならず
全裸F野に比して深刻度が異なるように捉えてもいて
妹たちが勝手に親近感を抱き合うのは奇妙な感じだった。
全裸F野に対して「全裸にならねば用が足せぬ奴」と
自身のことはさて置き、距離を置いて見ていた。
その距離は狭まることなく見ず知らずのひととなった。
引っかかるのはそれだけのことで
私がF野S一郎を憶えているということは
似たような理由でF野S一郎が私を記憶している可能性が
無いとは言い切れぬ点だ。
どうでもいい。心底どうでもいい。理屈ではそうだが
しかし時に、釈然とせぬ感情が頭をもたげる。
見知らぬ場所で私の幻がたこ踊りでもするような。 2011-03-23 19:25 更新