声音で機嫌を探る猿。

Thursday , 25th November 2010　　gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

愛用の包丁が見つからない。
キャンプ用ナイフセットにあった矢鱈切れ味のよい一本で
これがあれば大抵のものはやれる、やってやる
そんな気にさせる私にとっての名刀である。

キャンプなんてものからすっかり離れた暮らし向きとなり
日常使いへと首狩りではなくヘッドハンティングしたのだった。
現実的には抜擢くらいが適切な言い回しの感じで。

気に入ると一辺倒になりがちな私は何を切るにも愛用品頼り
それが見つからぬとなると自棄且つ投げ遣りに
パン切り包丁で長茄子を切り刻んでみたりする。

切り刻むと言うに相応しく
時代劇、ひとを次々斬る場面のような音を立てて
ザバッザクッスパパパと長茄子を二本切り刻むと
まな板は痛々しいほど傷だらけになった。

パン切り包丁は野菜を切るように出来てはおらず
皮一枚でつながり刻々と変色する首飾りなんてことにしたくなければ
茄子の上へ下ろした包丁をぐいと手前に引くのである。
引けば刃先のギザギザがまな板に傷を残すのである。

まな板の傷は忘れるとして切った茄子で料理を拵え満足。
それにしても、と思う。
愛用の包丁は刃先だけで２０センチはある。
それだけの凶器を見失うことなどあるだろうか。

あるのだな、これが。
騒ぎのあと呆気なく出てきたけれど。 2011-11-13 12:20 更新

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