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窓辺に座り、太陽を待つ。 [愚]

Saturday , 18 apr 2009

図書室の本を抜き取った隙間に代本板を入れる。
本を返す場所の目印になり、また、出来た隙間に向けて本が傾くことも防ぐ。
貸し出された本が前の担当医なら代本板は新しい医者のようであるが
前の担当医が戻ってくることはなく、だからと言って私がひとりで真っ直ぐ立てぬこともない。
見慣れぬとはいえ、診察室には医師免許を持ったひとが待ち構えているのである。
免許証を確認した訳ではないけれども。

診察室がそうであれば、待合室はどうか。
ここのところ見かけぬババシャツ1枚通院の女性はこの日も来ていない。
勿論、彼女がいなくても何ら問題なく、見渡す風景がさっぱりするだけのことである。
しかし、ババシャツにも代本板があり、風景は少しもさっぱりなどしなかった。

ババシャツに代わり現れたのは椅子が軋まんばかりの男性だ。
実際、軋んでいるか確認できなかったのは、彼が眠っているからで
ここは動物園だったろうかと錯覚するトドぶりを発揮し、轟音のいびきをかく。
天井に向けて開かれた口に詰め物をして、そのまま剥製にしたい。
それくらいのことは待合室にいる数十人全員が考えたように思う。

2009-05-20 21:55 更新
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