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夜、遠くを走る列車の音。 [ずっと、ずっと、前のこと]

Wednesday , 10 june 2009

6月10日が「時の記念日」であることを知っているのは
小学生のとき一年に満たない期間を過ごした学校にいた、Kの誕生日だからで
何がどうあって「時の記念日」かは知らぬが、ただ、そう教えられて知っている。
Kは絵がうまく、足が速く、賢く、さっぱりした性格をしていた。
欠点は思い浮かばない。その無難さが欠点と言えば言えなくもなかった。

私はKのいる学校へ転入した日、Mと知り合った。
何か知らぬが、いっぺんに打ち解け、放課後は陽が暮れるまでMがテリトリの案内をした。
もう、街灯がつく頃、空を眺めながら私はMに
「私たち、そのうち、大切なともだちになる気がする」と言うと
Mは空を見たまま「馬鹿だな、もう、大切なともだちだよ」と笑った。

その日から私たちは一番のともだちになった。
私が来るまでMの親友はKだったのだけれども、Mはあっさり忘れてしまう。
そこにいた春から秋にかけて、殆ど毎日を、Mと一緒に過ごして
秋には別の学校へ移った。

Kは私が同級生だったときも優しかったが
別の学校へ移ってからも得意の絵を添えた手紙を送って来たりした。
どこからどこまでも善人で
私は同級生だったときも別の学校へ移ってからもKを思うと胸が痛んだ。
そんなふうに感じるのは思い上がりだと思うのだが、やはり、胸は痛んだ。
2009-06-17 06:25 更新
gremz ヒートアイランド現象 気候変動 エネルギー問題 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

タグ:時の記念日
コメント(2) 

コメント 2

ira

ひねさん、はぁはぁ。

縁と言うのは不思議なものです。
ひねさんの立場でも、Mさんの立場でも、Kさんの立場でも無い私は、それでも、なんとなくわかる様な気がする。

Mさんのことを
>どこからどこまでも善人
と、ひねさんが感じてしまった、ことがもう既にKさんに魅力を感じてないということなんでしょう。
きっと。

私はKさんに対して、胸を痛めない、と思う。
KさんはKさんなりのやり方でそれからも過ごしてるんだと考える。
それが礼儀と思う。
by ira (2009-06-18 00:32) 

hinemosu-bomb

ira さん、はぁはぁって。
犬ですか?変態のオッサンですか?

うん。簡単にカワイソウとか思うのは駄目だね。
ひねを嫌いになって不思議じゃないのに優しいのが苦しかった。
ひたむきさに、圧倒される。そう、言い直してみます。

駄目か。礼儀作法とか、なっちゃないからな。
同情はしない。これは、いつも、心にあります。
生涯、修業ですので、今後にご期待下さい。マジで。
by hinemosu-bomb (2009-06-18 01:41) 

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