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振り返る馬。 [愚]

Sunday , 21 june 2009

他所へ呼ばれ、手料理を御馳走になる。
私の好き嫌いをほぼ考慮せず使われる食材は栄養の偏りなどを考えると健康的な気がする。
感謝して食し、ふと、気付く。料理してくれたひとの容貌について。
これまで私は、彼女を見た目のいいひと、美しいひととして捉えていたのだが、何か違う。

別に見た目を考えての関係でもなく、どうでもいいことではあるが
美人と思っていたひとが、どう見てもオッサンにしか見えぬのは、ちょっとした衝撃である。
私はどうかしたのか、或いは彼女か。何にしても、どこか、落ち着かぬ気分になる。
「何か、見た目がオッサン」などと口に出してしまいそうで。

御馳走になって、そんな挨拶はなかろうと思うが、気付いてしまって黙っておける自信もなく
勝手知ったる他所の勝手、勝手に食器洗いを始める。一緒にいて余計なことを言わぬために。
そこはやはり、感謝の気持ちから洗うのとは、根本的に出発点が異なる。
洗っていたのとは全く別のところで、怪奇現象的に食器が落下、粉々に砕けた。
余計なことを言わぬつもりが、余計なことをやらかす。

食器の砕ける音を聞きつけた知己は「1ミリたりとも動くな、怪我をされては面倒」と言い
私は、ああと頭を抱えることも叶わず
「だるまさんがころんだ」並みに無様な静止状態にて破片が全て取り除かれるのを待った。
足さえ動かさなければ、手や頭や顔は動かしていいことにさえ気付かぬままに。

他人の食器を割って憂さが晴れる訳もなく、何ごとも上手く運ばぬ感じは情けないのであるが
取り敢えず、知己がどうにもオッサンに見えてしまう秘密は守れた。洗い浚いの反対。
2009-06-27 23:25 更新 gremz 食物連鎖 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊
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