柵の向こうへ続く秘密のトンネル。

Sunday , 25th october 2009 gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

うま煮に馬は入っておらず佃煮の佃は何か知れたものでなく
煮豚を焼豚と呼び力ラーメンに力がなかった。
力ラーメンに力がないとは何かと言えば手書きの看板で
『力ラーメン始めました』と
蚊の鳴くような文字で書かれているのを見た。
ああと諦めかけて蔑み気味の脂身の塊に救われる。
そうだ、豚の角煮には角ばった豚が使われているのだった。

なんて具合に地に足のつかぬことをぼんやり思うのは
同居人が秘伝のレシピで拵えたというピクルスを食べたからで
こっそり伝えるうちに元の言葉から好きなだけ遠ざかる伝言ゲイムの例に倣い
どうにも冷やし中華の味がする。
ここだけの話が詰まらぬ話である場合は少なくなく
秘伝が美味を保証するとは限らぬのである。


いつだったか台湾へ出張した課長（おっさん）が
美しい女性の酌で泥酔したあと
気付くと鞄にチャイナドレスが入っていたと告白された。
何だろうと思って胸に当てたのは手ではなくチャイナ服で
鏡に映してみたという。
似合うとでも思ったのだろうか。
「誰にも言わないで」と付け加えられたけれども
何故打ち明けられたのか未だによく分からない。 2009-11-23 18:30 更新

タグ：正直一遍 課長のチャイナドレス 秘伝の味