博物館を抜け出して。

Tuesday , 29th June 2010　　gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

禿げ坊主というのは同居人の遊び仲間であるが
彼は裁判所の命令で給料を差し押さえられた。
飲み屋のツケを払わずにいて裁判所に訴えられたのである。

そう聞くと何をやっているのだと思ってみたりもするが
私にツケで飲み食いさせる店があったろうかと顧みれば
そんな店はひとつもなく
借金を踏み倒すには踏み倒すだけの借りをつくらねばならず
借りをつくるにはそれなりの信用がいるのである。
借金を踏み倒すことさえ出来ぬ私は
禿げ坊主より余程不甲斐ないのではという気がしてくる。

しかし、詳細は
飲み屋のママの「飲みに来てよ」に「金が無い」と答えると
「支払いはいつでも」と言われて誘われるままなんて話で
ママの「いつでも」は「次の給料日にでも」な感じであったのに
禿げ坊主は「一生のうちのいつでも」と
ガキでもあるまいに至極都合のよい理解をしていたのだった。

そんな訳で借金を踏み倒さぬ私は
禿げ坊主より少しばかり甲斐性があるのかもしれなかった。
何かにつけ「何時？何分？何曜日？」と
大人げなく聞き続けてきたことさえ
今はどこか誇らしい。 2010-09-03 16:35 更新

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