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奇抜な袖を継ぎ足して。 [愚]

Tuesday , 12th October 2010  gremz 自然破壊 森林破壊 大気汚染 オゾン層破壊

同居人母、同居人兄弟とそのパートナーら
いわゆる家族一同で居酒屋へ出かける。
数台のタクシーに分乗して。
それは中国地方からやって来た同居人弟夫婦の提案で
皆、心も身体もぐだぐだに疲れ果てており、気が利いている。
クッションにもたれかかるような脱力の時間が欲しい
言語化されぬそんな思いが心のどこかにあって
気の利いたことのさっぱり思いつかぬ私は感心した。
同居人父にしてあげられることはもう何も無い。
そろそろ生き残った人間のことを考えていい。

居酒屋では同居人父の思い出話に耽ってみたり
同居人兄弟らがどのように生まれてきたか同居人母へ確かめたり
あれこれ飲み食いしたりする。
どこにも緊張すべきはなく気楽と言えば気楽である。
ただ、居酒屋気晴らし発案者
つまりは気の利く同居人弟夫婦の妻について
同居人母がつい先日
直箸をして大嫌いと言ったのが耳にこびりついていて
何か皿が運ばれて来るたび私は
取り箸用の割り箸を皿へ添えることをせずにいられず
皿は次から次へと運ばれ、ひとり勝手に忙しかった。

本人に言えばいいものを同居人母は私へ愚痴を言う。
正確に言えば陰口である。
私のいないところでは私も酷評されているか知れぬ。
それはそれで構わぬので
本人のいないところでひとを悪く言うのも
直箸と変わらず品のいいことではない
というようなことを同居人母へ言ったけれども
ひとの話を聞かぬのか今更軌道修正は利かぬのか
陰口は未だ続いている。

飲食物で腹を満たし、会話で憂さを晴らし
隣家に住む一家を除けば同じ家に戻る我々であるが
それぞれの思いに従い適当にわかれ帰途につく。
同居人と私は途中コンビニエンスストアに寄り
甘菓子と缶珈琲を買って帰り
それらを同居人父の遺影に供えた。
手を合わせるだけで何も言うことはない。
一刻もはやく 1000km 離れた自宅へ帰りたいだけ。 2011-07-29 22:25 更新

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