どちらの水も甘くない

Sunday, 7th June 2020

暑さを避け早起きして散歩するつもりが7時過ぎに目が覚め、8時を過ぎてようやく牛の歩みで散歩した。太陽が雲に隠れており涼しく歩きやすかった。長い坂を下り、舗装されていない川縁を行く。雑草が左右から触手のように伸び歩道を狭めている。地滑りや砂塵を防ぎ陽射しを和らげてと緑化の利点を様々に聞くが、何もかも覆い尽くすかの伸び具合は侵略者を思わせる。

犬たちは、あまり走らない。草が気になるようでもあり、暑さを感じているようでもあり、そうそうはしゃげないと思っているようでもある。ぬいぐるみのようでいて歳はとり、油断出来ない。

下った緩やかな坂とは別の急坂を上がって行く。目前をふさぐ壁のような急坂、木々で薄暗いつづら折りの坂、同じ勾配がいつまでもしつこく続く坂など幾つもの坂がある。家の周りが坂道に囲まれた高台で、平坦と思っていても傾斜していたり、坂を下らずに町の外へ出ることは出来なかったりする。選べるのはどの坂にするかだけ。

概ね平坦と言えるところまで戻り路地を抜ける。玄関先の鉢や置物や暖簾に見知らぬひとの暮らしを感じる。プランタの百合が柵の間から覗く鶴のように見える。そんなことを面白く思う。

帰るとPさんから連絡があり、猫が下痢をしたので洗ったところ嘔吐した、好物のチュールに無反応、医者へ連れて行くべきだろうかなど。
無理強いはよくない、家猫家犬の食べ物を思えば排泄物はそうそう汚くないので徐々に取り除けばよい、7年生きて2度めくらいの洗われに不安なのでは、というような返答をした。
消沈しており控えたが何故今朝洗うのかわからない。麻もウールも洗濯機でジャブジャブ洗う私であっても猫は洗わない。手洗いであっても今朝は洗わない。ワクチン接種から24時間経たぬのに無茶である。重いコンダーラにも程がある。大いに反省いただきたい。

10時過ぎ、犬に鶏胸肉とサーモンとキャベツに魚ベースのドッグフードをあげた。11時前、目玉焼きに茄子と油揚げのケチャップ炒めを添えてトーストを食べた。緑色のコップでオレンジジュースを飲んだ。

昼過ぎ、茶犬の好きなウサギのおもちゃを洗濯機でジャブジャブ洗った。首を吊る形でハンガーへ下げて干す。

夕方、立ち直ったPさんよりカツカレーが食べたいとの連絡があり、犬の散歩に弁当屋へ出かけた。Pさんはカツカレーではなくカツとエビフライの弁当を買い、私に唐揚げの弁当を買い与えた。唐揚げとごはんは美味しく、梅干しと漬物は中の下、高野豆腐とひじきの煮付けは不味かった。
犬には午前と同じものをあげた。サーモンが美味しいのでまた食べたいとのこと。

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