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ガーベラガーベラポンポン菊 [日々の暮らしで思うこと]

Tuesday, 15th December 2020

月曜日の朝、黄色い胃液を吐いた白犬は、それ以降は日頃と変わりなく安心した。ゴミを捨てるのは長いこと同居人の仕事で、犬が来てからはゴミを集積所へ運ぶたび、白犬を抱えて連れて行った。白犬は抱えられて行ったのに、何か役目を果たしたかのように誇らしげに帰って来た。この頃はゴミを運ぶのは私で、私が白犬を抱いて行く。白犬は腕の中で首や足を伸ばして立ち、緊張しつつ真剣な面持ちで辺りに目を光らせる。地球の平和は僕がこうして守っている、そんなふうに。同居人と帰って来たときの白犬の凛々しさの秘密を見たようで愛おしく思う。

Pさんからもらったクルマの後部座席へ敷くシートは新しいクルマが来るまで開けずにいるつもりだったが、匂いがあるかもしれないとPさんが言うので開封した。マスクをしていて匂いがあるかよく分からない。干すなり風に当てるなりということだったか知れぬが愛車みかんへ装着して、犬と犬と出かけた。

家を出たのが10:45で隣町の農産物直売所へ11:15に着いた。クルマを駐車場へ置いて、周りを犬と歩く。紅葉と黄葉と様々な落ち葉と風と土埃を見た。農産物直売所で果物と野菜を買うつもりでいたが、これと言うものがなく、出入り口で買い物かごを消毒しているひとへ、欲しいものがなかったのでごめんなさいと言って空のかごを返した。直売所の外に切り花があって、1束(ガーベラ4、ポンポン菊1、カスミソウ1)を買い、税込400円をauウォレットで払った。急にお腹が減ってきて、店内で餃子を買えばよかったとか、おこわもあったなとか思いながら、帰る。

帰途、キッチンカーで何か買おうと考えたけれど馬鹿デカいクルマが枠をはみ出て停まっていて寄れず、コンビニエンスストアも昼時で混んでおり、家で何かつくるしかない。さっさと帰るぞと思うと、いつもの道が水道工事で掘り返されていて、面白みのないただただ入り組んだ迷路のような迂回をせねばならなかった。12:50に帰宅して、新しいシートの感想を聞いたが、犬たちは寒い寒い早く家へ入ろうと言い、家へ入ると水を飲んだり伸びをしたりで、シートのことは何も言わなかった。走行距離21km、所要時間125分の旅だった。

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犬の毛繕いを済ませたあと、トーストを2枚焼いて、温めたキーマカリーへ浸して食べた。美味しかった。その後、マスクをするとパンとカレーを食べたのにカレーうどんの匂いがした。

午後、日没前に少し歩いた。陽が沈むと寒いですよと犬を急かしながら歩き、そのままPさんの留守宅へ犬と犬と私で上がり込み、シャワーを浴びて帰った。一日の合計で7160歩になった。以前は健康のために一万歩を歩くよう推奨されていたと思うけれど、関節の負担や何かから、7千歩へ変わったと聞く。昼間の散歩ですれ違った楽隠居風の女性と思しきひとたちは、2万5千歩を超えたとか、私は3万歩と言い合って歩くのをやめようとせず、何歩を目指し、どこまで行っただろう。

加湿器の水がいつなくなったのか切れていた。水を溜める容器を持ち上げると加湿器の内側まで乾ききっている。容器を水で満たす。切れていた分を補えるものでもないのに、ここまで水を入れるという目安より心持ち多く入れる。元へ戻して電源を入れるが何か微かな音が聞こえるけれど動いているのか分からない。水を完全に切らしてしまったから或いは経年で故障したかと思う。少し経つと日頃のように噴霧口から微細な水の集まりで出来る白い帯がゆらゆら伸びて、これまで通りに動いていると分かる。容器から水が落ちていく時間、落ちていった先で微細な粒へ変わる時間、それらのことを考えていなかった。思えば身の回りのあれこれが、どんな仕組みで動いているか何も知らない。知らずにこれはよいとか駄目だとか言っている。

コンビニエンスストアでアルバイトをしていたとき、店内の電子レンジで温めてよいものと駄目なものの決まりがあって、弁当や日配惣菜売り場のものは温めてよく、冷凍食品やチルド食品を温めてはならなかった。同居人が笑点と呼んだ一日の殆どを屋外に過ごすひとが、チルドミートボールを冷やされたそのままで食べるのを習慣としたのは、笑点側の事情を除けば、これが理由と思う。断れば、理由を訊くひとはいて、明確に答えたかったけれど、オーナーも店長も私より先に働いていたひとも、法律で決まっていると言うばかりで、何法のどこにどのようにとは教えない。法律で決まっているそうです、もやもやするまま答え、訊いたひとももやもやのまま、大抵、うーんなどと言って不服そうに首を傾げた。

海抜98mの事務所でのアルバイトの仕事には、運ぶことの出来る荷物についてお客様へ電話で伝えるというのがあって、未使用のペット用品は運べるけれど、使用済みは運べなかった。混載時、犬猫アレルギーの方のお荷物を守るためと説明するよう教えられた。「ウチの猫は自分のベッドを使わず殆ど私の布団で寝ている、私の布団は運べて猫のベッドは駄目なのか」など様々粘られた。私も人間と動物を分けて考え過ぎではと思っていたりもして、仰る通りと答えたかった。一度使ったペット用品にはどういうものがどれだけあって、それだけあると犬猫アレルギーを誘発しかねぬ、というようなデータがあればと思うけれど、そうしたものはない。組織の考えとして、客は嘘つきで、わがままで、横柄というのが根本にあって、後で揉めぬよう伝えるべきを伝えれば納得など要らぬのだった。

夜になって、Pさんからカインズの珪藻土マットに基準を超えるアスベスト含有の可能性があり、Pさん宅浴室前に置いてあるものがそれとの連絡があった。どこかの地べたを適当に掘って固めた訳でもない筈で、安くて機能的だと思っていたけれど、安い分、品質管理がされていなかったのだろうか。品質管理は料金に上乗せしてでも省くものではない。安いからと使い続けているカインズの冷凍保存袋を使い続けてよいのか、安いからと買った林檎を食べてよいのか、不安になる。見ず知らずのひとたちが、どこかで正しい仕事をしてくれていると信じるのは都合のよい考えなのだろうか。


土曜日の午後、Pさんの付き添いで用もなくカインズへ行って、駐車場で難癖をつけられ、無意味に知らないひとから怒鳴られ続けたのを思い出してしまった。こんなことある?って戸惑っていたけど際限がなくて、いい加減、腹が立って、黙れ、死に損ないのクソジジイと言いたかった。言わずに済ませたことを褒められたい。褒められて伸びるタイプなので。褒められないと縮むので。縮めたいのは余命なので。誰のかはさておき。

世の中がよくなる気がしない。時が経てば経つだけ進歩がある訳でなく、よりよくと思わずにいて、よくはならない。自分への戒め。
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